心理学科の教育方針
学位授与の方針(ディプロマ・ポリシー)
心理学科では、人の心と行動を調査・分析する実証的な研究方法に加え、さまざまな実習等を通して心の問題解決に必要な知識と技術を身につけ、問題解決の方策を社会に提案できる人材の育成を目標としている。そのために、卒業時までに次の能力を養成した上で学士の学位を授与する方針である。
1.知識・理解
- (1) 心の働きや心の健康に関する幅広い知識を身につけている。
- (2) 人の行動や心の状態を把握するための適切な方法について理解している。
2.汎用的技能
- (1) 人の行動や心の状態を、適切な方法で把握し、分析することができる。
- (2) 心に関する現象について、適切な言葉を用いて表現・発信ができる。
- (3) カウンセリング技法やアセスメント技法など対人援助に関わる技法を身につけ、対人コミュニケーションにおいて応用することができる。
3.態度・志向性
- (1) 自分自身に向き合い、深い自己理解を得ようとする。
- (2) 他者に関心をもち、その心理状態について十分な配慮をしながら、深く理解しようとする。
- (3) 心の問題の解決や改善のための方策を提案し、社会に貢献しようとする。
教育課程編成・実施の方針(カリキュラム・ポリシー)
心理学科では、「基礎演習」によって習得された基盤の上に、4つの科目群と少人数の演習科目群「ゼミナール(ゼ ミ)」を、学年進行に合わせながら学べるようにカリキュラムを編成している。これらの教育課程編成・実施の方針は次のとおりである。
- 1.1年次ゼミである「基礎演習」により、資料の探し方やレポートの書き方といった大学での学習技能、心理学調査の基本を習得する。
- 2.「心理学の基礎理論」科目群では、多彩な心理学各分野の基礎を身につける。
- 3.「心理現象の把握」科目群では、心理学における実証的な研究方法を実習も交えながら習得する。
- 4.「対人援助の心理学」科目群では、自己や他者の心の健康の維持・向上のための知識や方法を学ぶ。
- 5.「現代社会と心理学」科目群では、現代社会における日常的な人間関係と現代社会にあらわれる臨床心理学・社会心理学的な問題を学ぶ。
- 6.4年間の学びの集大成である卒業論文の作成に向けて、3年次ゼミの「心理学研究法」で研究テーマへの関心と学習技法を深め、4年次ゼミの「卒業研究」において卒業論文としてまとめる。
- 7.選択科目として、卒業後の進路に関する科目である「心理の仕事」や、大学院進学に必要な語学力と専門的知識育成のための「英語で読む心理学」「心理学上級演習」を通して、進路選択や大学院進学に必要な知識と能力を身につける。
- 8.公認心理師受験資格の取得を目指す者は、上記2~6、および選択科目に配置されている公認心理師関連科目の履修を通して、公認心理師となるために必要な基礎的な知識と態度を身につける。